毎日が楽しければいい、と思っていた。
高校を卒業して就職を意識したものの、何かやりたいことや得意なことがあるわけではなく、単に友人が西尾組に勤めていたことと、同年代の若い社員が多かったことから入社を決めました。道路工事の現場の仕事は確かに大変でしたが、1日思いっきり汗をかいて、その後は仲間と飲みに行く。そんな毎日は高校時代の延長のような感覚で楽しいものでした。だから、仕事を通して人間的に成長したいとか、技術を身につけたいという目標を持つこともなく、仕事は毎日仲間と楽しく過ごすための糧でしかないと思っていました。
しかし、ある日社長から毎日の出来事を書いて報告しろと言われて。一見、簡単なようですが、1日の仕事を思い出し、それを文字で伝えるというのはかなりのハードルです。現場の責任者である専務からは、工事がどんな工程で進行するのか、どんな予算で動いているのかなど、仕事の流れ、お金の流れのレクチャーを受けるようになりました。それは自分にとって「仕事」の価値観が、コペルニクス的転回となる出来事だったといえます。
気づいたら「やりがい」がそばにいた。
社長に日報を提出し、専務からは仕事についてあれこれ毎日レクチャーされる。今まで楽しく過ごすための手段だった仕事が、気づいたら一筋縄ではいかないチャレンジすべきものとなっていました。
しかし、日報を書くために毎日の仕事を振り返る習慣がつき、専務の指導で工程管理、品質管理がいかに大切かわかるようになると、こんな工程で進行すれば効率的だとか、品質を守るためにはここが重要といったことが考えられるようになり、これが「やりがい」というもかと思うようになりました。
そして、30歳を過ぎた頃、専務から勧められチャレンジしたのが「1級土木施工管理技士」の資格です。資格が取得できると、次は自分で見積もりを書いて予算の交渉もしたくなり、今ではお客さまから指名で施工管理の仕事を任されることも増えてきました。
単に生活の糧と割り切れば、仕事はそれだけのもの。しかし、仕事を通して自分の可能性を知り、成長を実感できると、まったく違う景色が見えてきます。私自身もまだまだ発展途上ですが、もし、新しい自分と出会ってみたい、そんな思いがある人は西尾組から一歩を始めてみませんか。